コラム

鎌倉幕府の始まりはいつ?

中学生が「学校で、実は鎌倉幕府は1192年ではなく、1190年に成立したと教わった」というので、

ついつい「いや、1185年が一般的じゃないの?」とツッコミを入れてしまったのですが、

鎌倉幕府の成立時期については非常に面倒なものがあります。

 

 

そもそも1192年って何?

「良い国作ろう鎌倉幕府」で広く知られるこの年は、源頼朝が征夷大将軍に任じられた年です。昔はこの年に幕府が始まることされたのですが、困ったことに、征夷大将軍になったから権限を獲得したのではなく、すでに権限があってその飾りのようなもとして官職に任じられただけなのです。先日来日したどこぞのロシア人と同じで「大統領だから権限がある」のではなく、「もともと権力のある人が、たまたま大統領だった。」みたいなもの。

 

じゃあ、いつから権限を手に入れたかがややこしい話で、侍所の設置年である1180年だとする説から、「文治の勅許」で守護・地頭の設置を認められた1185年とする説(これが一般的)、右近衛大将に任じられて「幕府」を開く権利を得た1190年である説、まあ色々とあります。たしかに吾妻鏡や御成敗式目には頼朝のことを「右大将家」と書いていますが、だからといって1190年ってどうなんでしょうね。朝廷から権限をもらったというより、頼朝が獲得していった権限を追認させたが近いような・・・

 

ついでに滅亡の話。

成立はややこしいのに、滅亡については意外に簡単です。1333年、新田義貞の攻撃によって鎌倉が陥落した時点で、北条一門のほとんどが切腹し将軍も辞任したので、この年で良いんじゃないでしょうか。ちょっと面倒なのは、室町幕府が成立するのいつなのか、という話です。1333年に室町時代が始まればいいのにそうはならず、1336年(建武式目の制定・それと尊氏の権大納言任官)または1338年(征夷大将軍に就任)とされています。しかし、それよりも滅亡時が輪をかけてややこしい。

 

 

本能寺のあとも生き残る足利義昭

一般的には「以後涙の室町幕府」ということで、1573年に足利義昭が織田信長によって京都から追放された年とします。ところが、この義昭、実は解官されていないのです。公卿補任という朝廷の任官記録を見ますと、「権大納言 従三位 源義昭 征夷大将軍」と、しぶとく生き残っています。

 

天正五年(1577年)に「他界云々」と、いったん行方不明扱いされて削除されるのですが、本能寺の変後に復活します。天正十年(1582年)には「征夷大将軍。在国。」と書かれており、その横には「従三位 平秀吉」が並ぶというシュールさ。天正十五年には、平(織田)信雄とか源(徳川)家康とかに抜かれていくものの、「従三位 征夷大将軍」はキープです。ついに天正十六年(1588年)には引退記事が載りますが、それまで15年も将軍として活動していたわけですよ。

 

さらにこのおっさん、何気に小田原の陣に「室町殿」として奉公衆を率いて参陣してたり、肥前名護屋城まで出張っていたりと、引退後もなかなかに元気なご様子。まあ無理して出陣したため、病気が悪化して亡くなっちゃうんですが。

 

 

そういえば最後の将軍もそうだった。

江戸幕府は、さらにややこしいです。

一応、1867年の大政奉還で滅亡したと考えるのが一般的なのでしょうが、実は大政奉還した日と征夷大将軍辞職が認められた日(王政復古の大号令による)が微妙に異なっています。さらに面倒なことに、辞任した日は西暦では年をまたいでしまう。辞任の日付は慶応31210日(186817日)、つまり慶喜が将軍をやめた日を幕府滅亡の年とするならば、西暦では1868年になる。なんてヤヤコシイ。しかも将軍は辞めたが、自称「上様」とか言い出して、諸外国の公使と会見して神戸開港を確約しており、江戸幕府はトップから政治機構・軍事力に至るまで、この時点では健在なのです。結局、鳥羽伏見で負けたあと、江戸城明け渡しの日が幕府の終焉なんでしょう。

 

さて、この慶喜もなかなかに元気な人です。亡くなるのは大正に入ってからで、1913年のこと。第一次世界大戦の直前まで生きていたわけです。しかも亡くなった理由が、何かのお礼言上に、風邪気味なのに調子に乗って参内して、肺炎をこじらせた結果というから、無理に参陣して亡くなった足利義昭に似てなくもないですね。

 

 
授業のときはどうするの?

細かいことを言うとみなさん混乱をするので、ちゃんと教科書に忠実にやります。(たまに余計なことを言いますが。)

したがって一般的に、

鎌倉幕府→1192年~1333

室町幕府→1338年~1573

江戸幕府→1603年~1867

と教えています。こんな無駄話してたら授業が終わりませんって。

 

 

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「返金できません」と言われたら

中途解約について、連投です。

「返金できません」と、お金を人質に退塾を止めようとするところがありますが、これは嘘です。

出席していない分については、損害金を除いて返金しなくてはなりません。

 

大手塾の場合、授業料は銀行口座からの自動引き落としの形を取ることが多いですが、

申し出るのが遅いから手続きが間に合わない、だから来月の授業料は頂きますよという話がよくあります。

 

うっかり騙されそうになりますが、これは論理的に成り立ちません。

「自動引き落としが行われること」と、「返金できないこと」は同じ意味ではないのです。

だって、引き落とされた後で、同額を企業側が再振込みをすればいいだけの話なのだから。

手続きの問題で、入金まで2ヶ月待ってくれというなら分かるが、「システム上一切返金できない」のは分からない。

 

 

突き詰めていくと、これは権限の問題で、現場の教室長には返金する権限がないので、返金できるかどうかお約束できないということ。

「返金できるか知識も権限もないので分からない」、略して「返金でき・・・ない」(笑)。

返金しなければ下手をすれば裁判沙汰になり、しかも消費者側が取り戻せるような事例でも、平気で「返金できません」。

ブラック企業で隷従を強いられているために、常識的判断ができない状態になっているのです。

騙そうとしているというよりは、本人がすでに騙されている(そのため話を聞く側も信じてしまう面もある)

 

あとは、末期的なブラック塾にありがちなのですが、退塾を出すと上に怒られるから、返金できることを知っていて嘘をついている可能性も否定はできません。嘘でも何でも、とにかく続けさせないと上の圧力に自分の精神が耐えられない。

 

(保護者)退塾したいんですけど。

(教室長)はい、では届を書いて出してください

 

→ということで、教室長が塾長に連絡をすると・・・

(塾長)俺は認めない。続けさせろ!

今月の入塾目標は3名のはずだが、1人減ったらあと4名入塾! どうやって目標達成するんだ!

 

そして、数十分間、あらゆる罵倒を受けて耐えなければいけない。

ああ、仕事が終わらない、そろそろ終電が・・・

 

こんな感じなんじゃないかな。

私はやられたことはありませんが、見たことはあります。

 

 

そうそう、返金できないと言われたら、

「とりあえず消費者センターに連絡するけど良い?」という魔法の言葉を囁くと良いかと思います。

「ちょっと相談してきます」となって、返金になる可能性大。

ブラック企業では、大きいトラブルになって上から怒られるのが最も怖いんです。

 

 

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「中途解約できません」のウソ

 

「中途解約できません」などと言う塾が、相変わらずあると聞きました。

塾業界全体のイメージダウンになるので本当にやめて欲しいものです。

ということで、前にも触れたことがありますが、もう一度書きます。

 

学習塾との契約は、一般的に、いつでも解約可能です。

 

色々塾ごとに内部ルールはあるかもしれませんが、解除自体に制限はありません。

解除権を制限する変な規定をつけても、ほとんど消費者契約法10条で無効化されますし。

 

 

悪質なのは、11月に申し出ても、1月末までやめられないとする点です。

ここの塾は良い話を聞いたことがないのですが、どうなってるんですかね。

 

大手学習塾の体質なのか、国の法律より自分たちのローカルルールが優先すると思い込んでいるフシがある。ブラック企業の根本にあるものは遵法精神の欠如なのですが(社長>国)、件の塾もそうなのでしょう。まあ、無法企業というよりは教育の欠如による無知に過ぎないかもしれませんが。

 

違法行為が常態化しているだけなのか、社員教育もできない教育機関なのか知りませんが、いずれにせよ、そんな会社は廃業した方が良いと思います。

どこの会社かって? え、・・・な、なんでもないです。

 

 

そもそも塾との契約とは

多くの場合は、民法の準委任契約に当たります。その解除には委任の規定が準用されるので、民法第651条にある通り「各当事者がいつでもその解除をすることができる。」

 

つまり、学習塾の契約は、いつ解約してかまわないものです。極論を言えば、「明日から行きません」でもOKです。だから、たとえば11月中に、「12月から通いませんよ」と申し出たならば、原則として契約はその時点で終了します。仮に月の途中であっても解約は可能で、その場合は出席した部分について日割りで費用を支払えばよい。

 

なぜ簡単に解除が認められるのかというと、委任・準委任は相手方との信頼の上に成り立つものだから、相手との信頼関係が損なわれた場合にも契約関係を続けるのは合理的ではないからです。

 

とはいえ、委任の規定には損害賠償の規定もありまして、塾をやめる際にはその部分が問題にはなります。この点については特定商取引法を知っておく必要があります。

 

 
特定商取引法

消費者の利益を守るため、一定の事業者が守るべきルールを定めたものです。学習塾との契約は、契約期間が2ヶ月を越え、かつ金額が5万円以上のものはこの法律の「特定継続的役務提供契約」に当たり、いくつかの法的制限がかかります。

 

色々細かい話は措くとして、この法律には中途解約の定めがあり、学習塾の中途解約の損害金は、「2万円または当該特定継続的役務提供契約における一か月分の授業料相当額のいずれか低い額」とされています。

 

だから、「12月から塾やめます」と11月末日に申し出た場合は「塾に損害があるかも」なので、損害金として、2万円を限度として授業料相当額の支払いの義務があるかも、ということ。でも、中途解約が可能なことは論を俟ちません。

 

一応、塾側にも配慮して、定められた期間内に退塾を申し出るのが良いとは思いますが、だからといって「何か月も解除できません」というのは違法対応です。

 

 

なんでこんなことが起こるのか?

強い「ムラ意識」があるからではないでしょうか。

ムラのルールが、国家の制定した法律に優先するのです(どこの古代国家だよ・・・)。三菱自動車の不祥事などと同様で、日本は法治国家ではないのか、と疑いたくなる。「それって違法行為でしょ?」「何言ってんの、バレなきゃいいんだよ」と思っているから、国のルールである法律を知ろうともしないし守りもしない。法律で処断されるリスクより、社内で村八分になるリスクを恐れる。逮捕されて懲役刑喰らうよりもブラック企業の上司が怖いということです。想像力の欠如というか何というか、困ったものです。

 

 

 

埒が明かない場合は国民消費生活センターへ

とまあ、色々書きましたが、上記のお話は、論理が通じる相手に限ります。

一部には、信じがたいことですが、言葉や論理や法律が通じない方がいらっしゃる。

本当ですよ?

ブラック企業では論理よりも服従が優先されるのです。親分が黒と言ったら、白でも赤でも黒なんですよ。

そして、その身勝手な論理を誰に主張して憚ることがない。

いつ気付くのかというと、マスコミにボコボコに叩かれた時か、逮捕された時なんでしょうな。

 

 

どうしても相手にならない場合は、「国民消費生活センター」等に相談するとスムーズに話が進みます。「来月からやめたいんだけど」というのは、別にモンスター的クレームでも何でもなく、アタマがおかしいのは拒否する塾の方ですので、安心して利用されると良いかと思います。

 

また、末端はともかく本部は意外に話が通じるので、きちんとしたルートで話を通せばトラブルにはならないと思います。さすがのブラック塾も、経営幹部になると違法行為が広く知れ渡ることで企業イメージが大きく毀損してしまうことは認識しているのです。経営にかかわっている人たちだけに、単に論理的思考が可能で、話の通じるというだけかも知れませんが。

 

 

本部へ話を持って行けばまともな対応をしてくれると思いますが、それでもダメなら下記相談窓口へどうぞ。私の法律知識なんて怪しいので、ちゃんと国の機関とかNPOとかに相談すると良いと思います。

 

日本司法支援センター(法テラス)

http://www.houterasu.or.jp/service/shouhishahigai/kaiyaku_chuuto/faq1.html

 

国民生活センター

http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html

 

消費者機構日本(適格消費者団体)

http://www.coj.gr.jp/

 

 

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進学塾石神井セミナー
http://www.shakujii-seminar.com/
住所:東京都練馬区石神井町2-33-27
TEL:03-5923-9440
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