コラム

2016/02/10

中学入試に「失敗」してしまった場合

どんな入試も、学力の伯仲する競争です。実力があっても不合格になるのは珍しいことではありません。特に中学入試の場合、受験生がまだ幼いこともあって、模擬試験で「合格可能性80%」だったとしても、なぜか落ちる。合格したお子さんは万歳で良いですが、不本意な結果に終わったお子さんには、フォローが大切です。

 

■滑り止めの学校を見下してはいけません

実力のあるお子さんが第一志望に落ちて、滑り止めの学校に行かざるを得ない場合、「こんな低レベルの学校に通うつもりはなかったんだ」というマイナス思考に陥ることはよくあることです。子どもだけでなく、親も一緒になって「こんな学校ねえ、でも公立に行くよりは・・・」と後ろ向きになりがちですが、これは絶対にいけないことです。

 

なぜなら、内心でバカにしているようでは、学力は伸びないからです。「お世話になる先生」を軽く見て、授業をきちんと聞けますか? アドバイスを素直に受け入れられますか?

 

多くの中学校が第一志望を優遇しているのはなぜでしょう?

それは、「この学校好きだな」という生徒の方が伸ばしやすいからです。学校が好きだと思えば授業はきちんと聞きますし、行事にも身を入れて参加するでしょう。まわりの生徒にも確実に良い影響があります。小学校での多少の学力差は、中学校から高校にかけて、逆転可能なものです。それなのに、学校の先生方を軽く見て、同級生を見下すようなら、学力でもすぐに抜かれてしまいます。それに、他人を見下して、自分を特別扱いする人間なんて、大人になってからロクなことがありません。

 

将来に影響が大きいのは、小学校ではなくて、明らかに中高6年間です。「受験では不本意な結果だったけど、縁あってこの学校に入れてよかったな」とスタートで思うことが大切です。

 

 

■大事なのは「今後」です

中学入試が終わって、全て終了するのは塾の先生だけです。合格実績を出すことに血道を上げる大手塾ほど、「その後」をあまり考えていません。だって、合格さえすれば、その後は関係ないのですから。「おめでとう、よかったね」で終わりです。中学で落ちこぼれたとか、そんなことはどうでも良い。むしろ学校での成績が悪い方が、継続して通ってくれてありがたい、まであるかもしれません。

 

しかし、中学校に通う本人や親にとって大事なのは、「入学後の6年間」であって、それは人生の方向性を決定づけるほどの影響力があります。当然、中高一貫校に入るからには大学入試もするでしょうし、大人になってから、今後70年も80年も生きていくことになるのです。中学受験で失敗して、さらに中高6年間もスタートからダメなんて、こんな間抜けな話はないでしょう。

 

不本意な結果に終わった場合は、「第一志望は残念だったけど、良い学校に引っかかって運が良かったね」とお子さんに声をかけてあげてはどうでしょうか。内心の不満が残ったとしても、「良い学校だ」を連呼するくらいの勢いで中学校を褒めてください。それだけでも中学校での生活が変わってくるはずです。

 

 

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