コラム

「新座」の地名の由来

先日、立教新座中の入試がありました。

そこで「新座」にちなんで小ネタを一つ。

 

「新座」という地名は、平安時代に作られた延喜式の「新座郡」に由来しておりまして、古くは「にいくら」と読んだそうです。たとえば、外環道の新倉PAの「にいくら」は新座郡に由来します。

 

「新座郡」は、設置された奈良時代には「新羅郡」と呼ばれ、朝鮮三国の一つ「新羅」の人々を計70人くらい、閑地に移して始まったとされています(続日本紀)。範囲は、郡衙があったと考えられている和光市の他、志木市、新座市、練馬区大泉地区周辺にわたる地域です。ちなみに、「石神井」は豊島郡に含まれ、新座郡ではありません。

 

新座市は当然、「新座郡」に由来しますが、志木市の「志木」という地名も、実は新羅→志楽→志木となったとのこと。面白いことに、もともと志木と言われていた土地は「白子」(和光市)に名前が変わっておりまして、江戸時代には川越街道の「白子宿」が栄えていました。ついでに言うと、大泉地域を流れる白子川も、「新羅川」と呼ばれたこともあったのかも。

 

埼玉県にはもう一つ、「高麗(こま)郡」というのもありまして、これも三国の一つ、高句麗に由来するとのこと。八高線の高麗川駅のあたりですが、今も高麗神社という神社が残っています。こちらの方は新羅より待遇が良かったのか、スタートから1800人くらい集められて村が作られたようです。トップには従五位下、王(こにきし)という姓が与えられていたようなので、やはり厚遇なのでしょう。

 

新羅、高句麗とくれば、百済はどうなった?となりますが、これは別格でして、百済王氏は公卿を輩出したり、天皇の妃も何人か出したりと、中央貴族として大いに栄えています。「百済郡」も摂津国に設置ですから、武蔵の辺鄙なところに作られた高句麗や新羅とは扱いが違います。もっとも、奈良時代に設置された「百済郡」は、平安時代には消滅してしまっており、現在はどこにあったかも定かではないということです。

 

 

地名ネタのうち、石神井と高野台は一度載せたことがありますが、また改稿して書いてみます。

学習塾と何の関係もないような気もしますが、きっと気のせいです。(堀口)

 

 

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都立高校入試の仕組み(3)

その3です。

 
■すべり止めは?
色々なパターンがありますが、私立高校が受け皿になります。
内申をもとに、中学校が高校と相談して決まります(12月中旬)。先にも書きましたが、事前に話し合いがついている場合は、よほどのことがなければ合格します。また、「都立併願可」の中学校は、都立の合格発表の日まで入学金等の延納が可能です。

偏差値で60を越えてくると、ほぼ入試当日の点数によって合否が決まります。「私立高校入試」と呼べるのはこの辺りからでしょう。都立の合格発表 まで待ってくれない学校も多いですので、事前に確認をしておく必要があります。最近はボッタクリ批判があるのか訴訟で負けでもしたのか、延納可のところが増えてき ました。

 

■特別選考枠?
簡単に言うと、10%の生徒を内申問わず入れる制度です。
要は、学校での素行はあまりよろしくないが、学力は高い生徒を入れようというものです。
昨年まではありました。

 
今年から、内部で相当揉めたうえ、廃止が決まったようです。
公式アナウンスでは廃止になったのに、やっぱりやるらしいなんて噂が広まって、
5月、6月の塾対象学校説明会でも発表できない状態でした。もう混乱しているさまが目に浮かびます。
「迷子の迷子の都立ちゃん、特別選考ありますか
日比谷に聞いても分からない、戸山に聞いても分からない」状態。

 

それはともかく、今後は通知表の成績が悪いと、学力が高くても都立高校の選択肢が狭まりますので、少し生意気な中学生は注意です。また、国立や私立の中学生は内申が取りにくいことから、都立入試では不利になるでしょう。

 

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都立高校入試の仕組み(2)

つづきです。
■入試までの流れ
大まかな流れを示します。

 

11月末 期末テスト>
期末テスト(またはそれに類するテスト)で頑張って点を取りましょう。

 

12月初 三者面談>
期末テストの結果をもとに、仮の内申が決まります。

そして、それをもとに中学校で三者面談が行われ、都立の第一志望と滑り止めの高校が決まります。

 

滑り止め高校を決める際に「内申が足らない!」ことがよくあります。1点でも足りなければアウトですが、学校によっては英検3級等で+1になりますので、取っておく必要があります。

 

また、中学校の担任の先生が頼りになる場合と、ポンコツで役立たず(失礼)の場合があります。電話一本で何とかする頼もしい先生もいらっしゃいますが、書類の読み方すら分からないというトンデモも混ざっています。こればかりは、3年に進級した時の運です。

 

中学校では定期テストの結果を参考にするので、彼らの言う合否は実は当てになりません。学校で「絶対に無理」と言われた高校に合格したお子さんは多いですし、逆に「大丈夫」と太鼓判を押されて落ちるパターンも多く聞いています。学校のテストで点が取れることと、入試で点が取れることは別問題だからです。

 

 

12月中旬>
中学校の先生が各高校を行脚して、色々と相談されます。ここで決まった内容はよほどのことがない限り反故にはなりません。もし中学校でダメと言わたときは、塾に相談すると良いことが起こるかもしれません。

 

1月初 校長会調査>
12月中旬に取った、中学校の志望校調査が発表されます。倍率にビビッて逃げてはいけません。私の経験則ですが、倍率でフラフラと志望校を変える生徒は危ないです。

 

1月末 都立推薦入試>
平均して倍率3.3倍程度です。しかも、面接やら作文など、明確な基準がありませんので、合格するかどうかさっぱりわかりません。内申が一定程度あれば3分の1の確率で当たる籤みたいなものです。学校によっては8倍ということもありますので、あまり当てにせず、一般入試に備えてきちんと勉強をすべきでしょう。

 

210日~ 私立入試>
滑り止めの場合でも一応、受験をします。高校と事前に相談ができている場合は、よほどすごいこと(全部白紙で提出とか、髪の毛が金色の状態で面接に臨むとか)をしない限り不合格にはなりません。余計なことを書くと色々と問題になるので、詳しくは高校の入試相談会へ行くか、塾の先生にこっそり相談してください(ただし必ず出願前に)。

 

2月末 都立一般入試>
正確には「分割前期」というらしいですが、「後期」で受験できる学校なんてほとんどありません。事実上、この一回で都立高校へ入学できるかどうかが決まります。3人に1人は落ちる入試ですので、油断はできません。

 

3月 合格発表>
合格すれば、皆さん浮かれて大喜びです。そして、数週間後には素敵な宿題の山と出会うことができます。高校には勉強に行くことを思い知らされます。
さらにつづきます。

 

 

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都立高校入試の仕組み(1)

 

知られているようで意外に知られていないのが「都立高校受験の仕組み」。
当たり前すぎるのか、アナウンスされないことも多いので、簡単に解説をしてみます。

今年の入試から大幅に変更がありますが、その点はまた後日書きます。
上に兄弟がいる方でも、状況がかなり違ってくるので気を付けてください。
大きな変更点は、「4教科1.3倍→2倍」「マークシート全面導入」、特別選考枠なしとかです。

 

■推薦入試と一般入試
1月末に行われる推薦入試と、2月末に行われる一般入試の事実上2回のテスト機会があります。

<推薦入試>
調査書点(通知表の内申)・面接点(個人面接や集団討論)・作文(または小論文)の合計で決まります。倍率はだいたい3倍程度(女子は3.7倍程度・・・)で、学校によっては8倍を超えてしまうというところもある、かなり厳しい入試です。トップ校では、オール5でも落ちます。

<一般入試>
調査書点と当日の入試点の合計で決まります。倍率は平均して1.5倍程度。5科目各100点、合計500点のテストの総合点ですので、バランスよく勉強していないと合格は難しいでしょう。

 

(2)につづく。

 

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